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【忌み言葉の正しい言い換え方】結婚式やスピーチ前に必ずチェック!

象・スピーチ

こんにちは、管理人の凛です。

結婚式等、儀式の場でスピーチを依頼された時に気を付けなければいけないのが忌み言葉です。
忌み言葉は、不吉な事を連想させる言葉とされています。人前でお話する機会のある方は、忌み言葉を使用しないよう十分に注意しましょう。

今回は、忌み言葉の意味や正しい言い換え方、言い換える際のポイントについて解説いたします。大切な機会に備えて、普段から覚えておきましょう。

目次

そもそも忌み言葉とは?

亀有

忌み言葉とは、その名の通り忌むべき表現の事です。

葬儀や結婚式のような大事な儀式の場では、忌み言葉を使うのは避けなければいけません。日常の場では、そこまで神経質にならなくても、友人や知人の間で使用するのは避けた方が賢明だと言えます。受験前の学生に対して「落ちる」「浮かない」といった表現を避ける事は、明確には忌み言葉ではありませんが、縁起の悪い事として使用するべきではないとされています。

忌み言葉の文化は日本だけのものではなく、世界中で見受けられます。しかし、日本語には外国で見られないような言葉もあるのが特徴です。忌み言葉の起源は、日本各地における土着的なものだとされており、民俗学を学ぶ上でも欠かせません。また、芸能の世界においても忌み言葉は重要視されています。歌舞伎や落語等では言葉遊びが大切にされる為、十分に注意されています。

日本語の中には、地名等でも縁起が悪いからといって字や読み方が変わった言葉があります。例えば、東京には亀有という有名な地域がありますが、元々は亀梨だったとされています。しかし、縁起物である「亀」が「無し」なのであれば不吉だとされ、現在の亀有に変わったのです。

他にも、龍神を祀る京都の貴船神社では、地名の貴船は「きぶね」と読むところを、神社の貴船は「きふね」と読ませています。水神である龍神を祀っている都合上、水が濁ってしまわないようにと濁音を取り除いたのです。このように、験担ぎとも言えますが、不吉な存在を招いてしまわないように、忌み言葉は注意されてきました。

忌み言葉は不吉な事を連想させる

日本における忌み言葉と言えば、代表的なものとして「四」「九」が挙げられます。

これらは、音の関係から「死」「苦しむ」といった言葉が連想されてしまう為、避けるべきとされています。このように、忌み言葉は不吉な事を連想させてしまう言葉を指します。

不幸や不吉な事が連想されてしまうような言葉は、結婚式や葬儀等、重要な儀式では絶対に避けなければなりません。使用してしまうと、その場の雰囲気を台無しにしてしまう為、不謹慎か無教養だと蔑まれかねません。

忌み言葉の正しい言い換え方

言い換え

忌み言葉は絶対に使用してはいけない表現である為、口にする場合には違う言い方に換えなければなりません。

具体例として、ありがちな忌み言葉と言い換えの例をご紹介いたします。結婚式と葬儀ではそれぞ代表的な忌み言葉がある為、それぞれ分けてお伝えいたします。なお、分けてはいますが、結婚式の場だけで避けなければならないという訳ではありません。ご紹介する忌み言葉は、基本的にはどれも厳粛な場では避けた方が良いでしょう。

結婚式で避けるべき忌み言葉と言い換え例

結婚式は、新郎新婦の新たな門出をお祝いするとてもおめでたい席です。そんな幸せな席を台無しにしてしまう不吉な忌み言葉は絶対に避けましょう。結婚式で注意したい忌み言葉と具体的な言い換えの例を表にまとめてみました。

種類 忌み言葉 言い換え例
門出に水を指してしまう不幸な忌み言葉 最後 結ぶ
子供ができる 新たな命を授かる
冷める 温かいうちに
壊れる 形が変わる
頑固 強い意思を持っている
泣く 涙する
忙しい ご多用
散る 舞う
薄い 厚くない
よん
ここのつ
夫婦が別れてしまう事を連想してしまう忌み言葉 分ける 分担する
飽きる 満足した
帰る 失礼する
切る ナイフを入れる
終わる ゴールを迎える
返事 報告

葬儀の場において避けるべき忌み言葉と言い換え例

葬儀は、故人を忍んで厳かに行われるべき場です。葬儀で忌み言葉を使ってしまうと故人を冒涜する事に繋がってしまう為、絶対に避けなければいけません。葬儀で使用してはならない忌み言葉と具体的な言い換え例を下記の表にまとめてみました。

種類 忌み言葉 言い換え例
死を直接連想させてしまう忌み言葉 生きている時 生前
死ぬ ご逝去
宗教の関係上避けるべき忌み言葉 冥福 (仏教用語である為、神道やキリスト教では使用しない)
成仏
供養
往生
浮かばれない (仏教形式の葬儀では使用しない)
迷う
不幸が続いてしまう事を連想するとして避けるべき忌み言葉(重ね言葉) 重ね重ね 合わせて
次々 沢山
益々 末長く
また 更に
もう一度 改めて
色々 多く
態々 特別
くれぐれも 十分に

この他にも、結婚式と同様に、夫婦が別れてしまう事を連想してしまう忌み言葉は避けるべきだとされています。

その他の忌み言葉について

結婚式や葬儀以外の場でも、懸念される忌み言葉は存在します。代表的な例をご紹介いたします。

  • スルメ→アタリメ
  • シネマ→キネマ
  • 猿→得手
  • 梨→有りの実
  • すり鉢→あたり鉢

シネマのように、外国から入ってきた言葉でも、忌み言葉があるのは意外に思われるかもしれません。シネマは、「死ね」を彷彿させてしまう為に言い換えなければならないのです。基本的な考え方は儀式での忌み言葉と同じだと言えます。

忌み言葉を言い換える際のポイント

書き換え

では、忌み言葉を言い換える際はどのようなポイントがあるのか見ていきましょう。

重ね言葉は同じ動作を連想させる別の言葉に言い換える

普段使いしている言葉にも意外と忌み言葉は潜んでいます。例えば、重ね言葉は無意識に使ってしまっている事が多いでしょう。重ね言葉は、「繰り返す」を意味しているので、結婚式や葬儀等の場では避けねばなりません。

結婚式のスピーチやお葬式の挨拶等で「わざわざ、遠い所からお越しいただきありがとうございます」「重ね重ねお礼申し上げます」等の重ね言葉を使用してしまった場面に遭遇する事もあります。ふとした時に言ってしまいがちな重ね言葉は、普段から言わないような習慣にしておくのが良いでしょう。

言い換える際のポイントは、意味を変えずに遠回しな言い方にする事です。例えば、結婚式では、「ケーキを切る」は、「ケーキにナイフを入れる」「ケーキ入刀」に言い換えられます。切るという忌み言葉を避けながら、その動作を表現する言葉遣いにすれば問題ないのです。

漢字が忌み言葉の場合にはひらがな表記にする

また、漢字自体が忌み言葉になってしまう場合は、単純にひらがな表記にしてしまうのも一つの手です。

多忙の「忙」の字には、「亡」という忌み言葉が入ってしまっています。口頭では問題ないのですが、文面では使うと良くない文章になります。しかし、「御多忙」を「おいそがしいところ」等に変えてしまえば同じ意味でも忌み言葉にはなりません。ビジネス用語としてよく使われる言葉ですから、よく間違えてしまう人も多いのですが、ちょっとした工夫で失礼に当たらない言葉遣いにする事が出来るでしょう。

ポジティブな言葉に言い換える

上記のように、違う言葉でもその意味を連想させる事が出来るならばそちらにするべきですが、意味そのものをポジティブに言い換えてしまう方法もあります。普段使いなら問題のない言葉でも、祝辞等では悪い印象になりうる言葉も存在します。そんな場合には、ポジティブな言葉に言い換えてみましょう。

例えば、「若い」という言葉は一見良い意味に思われますが、実はあまりよくない表現とされています。「かわいらしい・綺麗」等の言葉に言い換えた方が良いでしょう。他にも、「負けず嫌い」ならば「責任感が強い」、「口数が少ない」ならば「落ち着きがある」、「おちゃらけている」ならば「周りを楽しませる」または「ムードメーカー」等に言い換える事が出来ます。あまり表現を堅苦しくしたくない場合は、日本語だけで固めて考えるよりも、英語や外来語を使うと良いかも知れません。

忌み言葉を言ってしまった時は上手に謝罪する

意図せずとも忌み言葉を言ってしまった時にはどうすれば良いのでしょうか。それは「謝罪」です。
忌み言葉にとられた言葉を発してしまい相手の気分を害してしまったら、すぐに謝罪しましょう。スピーチや祝辞等で明らかな間を開けて謝罪してしまうとせっかくのお祝い事が台無しになってしまいます。そのような場合は、「失礼いたしました」と軽く謝罪しましょう。

慌ててしまうと余計に目立ってしまいます。出来るだけ落ち着いて対処しましょう。どうしても気になる時は、主賓に後から直接謝罪する事も大事です。しかし、誰にも不快に思われている様子がなく、その場で気付かれていないようなら、そのまま止める事なく話を進めましょう。しかし、気付かれなかったのは運が良かったと考え、失敗した事を踏まえて今後さらに注意するようにしましょう。

結婚式のスピーチを例として避けるべき忌み言葉を確認

結婚式のスピーチ

それでは、結婚式のスピーチを例として、避けるべき忌み言葉について確認していきましょう。まずは、下記のスピーチをご覧下さい。どこに忌み言葉があるのか見付けてみましょう。

「お二人共、並びにご両家の皆様方、本日はご結婚誠におめでとうございます。このような素晴らしい結婚式にお招きしていただき、幸せな時間を皆々様と共有している事を嬉しく思います。ご紹介いただきました○○です。新郎とは高校時代に出会って以来の付き合いです」

「彼と出会ったのは、高校一年生の時です。お互いにサッカーが好きだった私達は、サッカー部の体験入学で知り合いました。2人組みに分かれてパスを回しながらシュートを決めるというものでしたが、初めて会ったのに抜群のコンビネーションだったと感じたのを覚えています」

「彼は頑固な生活で、一度こうだと決めたものは譲りませんでした。ちょっとした事故で、彼が僕の大事にしていた時計を壊してしまった事がありました。私は大丈夫だと言いましたが、彼は絶対に弁償すると言って譲らず、部活で忙しい間を縫って最新型の時計で返してくれました」

「スタートテープを切った二人の未来には、色々な出来事が待ち受けているでしょう。お互いを尊重して大事にし合いながら、幸せな家庭を作って下さい。最後になりますが、お二人の今後と会場の皆々様のご健康をお祈りしまして、お祝いの言葉とさせていただきます」

上記のスピーチには忌み言葉がいくつもありますが、判別出来ましたでしょうか。正解は、下記の8つです。

  • 皆々様→(重ね言葉)皆様
  • 分かれて→分担して
  • 頑固→意思が強い
  • 壊してしまった→形が変わる
  • 忙しい→ご多用
  • 切った→ナイフを入れる
  • 色々→多く
  • 最後→結ぶ

上記のスピーチでは、言い換えた言葉をそのまま使用しも意味が伝わりにくい場合もあります。そのような場合には、そもそも別の話に差し替えた方が良いかもしれません。

忌み言葉と合わせて覚えておきたい句読点のルール

結婚式や葬儀等の場で気を付けたいものとして、忌み言葉以外にも句読点があります。
「終わる」「最後」といったものが忌み言葉とされているように、終止符を打ってはならないという決まりがあるのです。その為、結婚式や葬儀の場において、文章を記載する際は、句点や読点を使用してはいけません。

文章の末尾には句点をつけず、読点をつけたい部分にはスペース等を用いて文字の間を空けましょう。また、同様の理由で、段落が変わった際に文頭を下げるのも不要です。

まとめ

忌み言葉は、相手に不快な思いをさせてしまう為、うっかりでも口にしてはいけません。
特に儀式の場では、知らなかったでは済まされません。大切な場所に伺う際には予めチェックしましょう。

今回ご紹介した物の他にも、多くの忌み言葉があります。インターネットやマナーの本で、念入りに確認しておくと良いでしょう。

結婚式のスピーチ等、人前で挨拶を行う際には、親しい友人や家族に前もってスピーチ内容を確認してもらうと安心です。
幸せな場で新郎新婦を祝ったり、故人をしっかりと見送ったりする為に、忌み言葉を熟知しておきましょう。

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