地蔵菩薩真言(マントラ)のご利益や意味・唱え方【金運・全体運UPに効果絶大!】
こんにちは、管理人の凛です。
お地蔵様は、街の中でも比較的よく見かける仏像ですね。昔話にも登場するので、皆さんにとっても親しみやすい仏様ではないでしょうか。
お地蔵様は正式には、「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」といいます。
仏教の教えによると、お釈迦様(仏陀=悟りを開いた者)が亡くなってから、次の仏陀である弥勒菩薩がこの現世に生まれて悟りを開くまで、56億7千万年もかかるそうです。
その永い間、現世は仏不在の世となり、人間は自分の罪業によって悩み苦しむと言われています。
その乱れた時代に、自分の身を挺して人間に寄り添い、人間の苦脳を我が身に引き受けて苦しみから助けるという使命を担っているのが地蔵菩薩です。
こんな頼もしい地蔵菩薩の真言(マントラ)には、金運や全体運をアップする、素晴らしいご利益が。以下で詳しくご紹介します。
地蔵菩薩は、「身代わり」で苦難を受け止めてくれる大いなる母のイメージ
昔の人が最も恐れていたことは、自分の生前の悪い行いのせいで、死後地獄に落ち、ひどい苦しみを受けることでした。
しかし、地蔵菩薩は、地獄にまで降りて人々の苦しみを自分の身に引き受けて、極楽への往生を助けると言われている菩薩。
お地蔵様が、笠をかぶって杖を持ち、わらじを履いた旅支度で造像されることが多いのは、地獄の中を経巡って、多くの人を助けているからなのです。
そのため、地蔵菩薩は古くより「代受苦」(身代わりになって苦しみを引き受ける)の菩薩とされてきました。実際、各地に「身代わり地蔵」の信心があります。
特に、幼くして亡くなった子どもたちを守ると信じられており、子どもの保護の本尊とされています。
このように「身代わり」で苦難を受け止めてくれる、大きな愛の現れである地蔵菩薩は、サンスクリット語では「クシティガルバ」と言います。
「クシティ」は「大地」、「ガルバ」は「子宮」「胎内」の意味です。元々の姿は、財宝をつかさどるインド古代の大地の神様であるという説もあります。
仏画や仏像では、子どもの姿や、修行僧の姿で表現されることが多いのですが、実際は、母なる大地、グレイトマザーのイメージなのです。
地蔵菩薩にお願いするご利益は、現実的なことでOK
皆さんも、お母さんにお願いすることは、つい現実的なお願いになってしまいませんか?グレイトマザーである地蔵菩薩へのお願いも、そんなふうに現実的なことでいいのです。安心しますね。
『地蔵菩薩本願経』というお経には、地蔵菩薩にお願いすると叶えてもらえる全部で33のご利益の数々が説かれています。
例えば、「善男善女のための二十八種利益」からいくつか挙げてみます。
- 衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
- 疾疫不臨(疫病にかからない)
- 離水火災(水難や火災を免れる)
- 無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
- 端正相好(端正な容貌に恵まれる)
どれも、具体的で分かりやすいですね。
金運アップだけでなく、地蔵菩薩のご利益は多岐にわたりますので、お願いをする時はできるだけ具体的にお願いしたほうが良いでしょう。
地蔵菩薩真言は「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」
真言とは、真実の言葉、仏や菩薩の語る意味の深い言葉、という意味です。
また、その言葉の表す仏や菩薩そのものを意味することもあります。
地蔵菩薩の場合、「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」が真言になります。
- 「オン」帰命(命も体も投げ出して従うこと)
- 「カ カ カ」の「カ」は地蔵菩薩の種字といって、地蔵菩薩のすべて、姿や働きを一時で表したもので、これを3回唱えて呼びかけています
- 「ビサンマエイ」は、ほめたたえること
- 「ソワカ」は、そのようになる、成就すること
つまり、「地蔵菩薩様、地蔵菩薩様、地蔵菩薩様、あなたにすべてを投げ出して従い、讃え、願いを成就させます」という意味になります。
ただし、真言を唱える際は、言葉や文字に囚われるよりも仏や菩薩の姿、働き、性質などを全体的にイメージすることが良いと言われています。
少しくらい真言を間違えたとしても気にせず、地蔵菩薩の姿と愛の深さをイメージしながら唱えていくと良いでしょう。
祈りの前に。場を整えることは大切な準備です
仏壇があれば仏壇に向かって唱えると良いでしょう。先亡離苦といって、先祖が苦しみから解放される、というご利益もあるので、地蔵菩薩真言はご先祖様の供養にもなります。
仏壇がなければ、部屋の一角に専用の祈りのコーナーを作りましょう。
小さな布を敷いて、地蔵菩薩の写真や絵、あるいは、地蔵菩薩をあらわす梵字を描いた紙などを置きましょう。お灯明やお線香を炊くのも集中力を増すための助けになります。
地蔵菩薩真言を唱えてみよう
①静かに座って、姿勢を整えます。座り方は正座でも、あぐらでもよく、結跏趺坐のような座禅スタイルでもかまいません。
腰骨を立てて頭のてっぺんから糸に引っ張られているように背筋を伸ばしましょう。
②呼吸を整えます。息を吐ききってから吸うと、深い呼吸のコツがわかります。呼吸は腹式呼吸が適しています。
③地蔵菩薩真言の「オン」をお腹の底から発声してみます。
「カカカ」を続けて唱え、一旦切って「ビサンマエイ ソワカ」は一息で唱えます。地蔵菩薩真言の動画がアップされていることもありますので、初めはそれに合わせて唱えてみるのもひとつの方法です。
唱える回数は、特に何回という決まりはありません。あまり回数にはとらわれずに無心に唱えてみるのがよいでしょう。
④唱えるときには地蔵菩薩をイメージすることが一番大切です。
密教の三密加持でいう「身口意(しんくい)」は、3つ同時に行ってこそ意味があります。修行僧でない私たちにはもちろん限界があります。
しかし、「地蔵菩薩のすべて、姿や働き」を瞑想のうちにイメージする(意)訓練をすると、真言(口)を唱える時に雑念が消え、地蔵菩薩と一体化するような心地よさを感じるようになるでしょう。
発声の際は骨盤〜裏丹田を意識して
地蔵菩薩は古代インドにおける地母神の化身という説もあります。
財宝や健康をつかさどる地母神は、人間の生命エネルギーそのものを表しています。
身体の部位では、骨盤周辺や、裏丹田(背中側)の健康を守護していると言われていますので、地蔵菩薩真言を唱える時には、身体のこの部分を意識して唱えてみると良いでしょう。
骨盤周辺に滞っている古いエネルギーを外に出し、大地から骨盤の中に新しい力強いエネルギーを吸い上げるイメージを持つと効果的です。
はじめは難しいかもしれませんが、真言を唱える呼吸に合わせて体の中をめぐるエネルギーを感じることができるようになるでしょう。
骨盤周辺は、腎臓や子宮、卵巣、造血機能などに関係があります。
加齢とともに働きが気になってくる部分でもあるので、健康のためにも、地蔵菩薩真言を唱えてみてはいかがでしょうか。
お地蔵様(地蔵菩薩)を参拝する時に注意したいこと
日本各地にたくさんあるお地蔵様ですが、寺院に置かれて、時には本尊になっているお地蔵様もあれば、街角に据えられているお地蔵様もあります。
そのようなお地蔵様は、それぞれの目的を持って置かれていることが多く、お参りするときには注意したいことが幾つかあります。
寺院に祀られている地蔵菩薩は、得意分野を調べてから
現世の具体的な願いを叶えてくださるお地蔵様ですので、それぞれ得意分野を持っている場合もあります。
病気快癒でも、目の病気とか、婦人科系によい、虫歯にならない、など特別な病気にご利益のあるお地蔵様もあります。
子宝祈願、安産祈願など、それぞれのお地蔵様のご利益を調べてからお参りしましょう。
なかには、「おさすり様」と言って、自分の気になる身体の部分と同じ箇所を触ると、病気が軽快するという信心もあります。
辻地蔵といわれるお地蔵様には飢餓の解消を祈る
街外れや、古くからの街道筋にお立ちになっているお地蔵様は、道祖神信仰(古代の精霊信仰)と一体化して、辻地蔵といわれる場合もあります。
関西で盛んな地蔵盆は辻地蔵の縁日です。地蔵盆は子どもの縁日と言われますが。
本来の目的は、餓鬼道(生前欲が深くて施しなどの善行をしなかったり、食べ物を粗末にした人が転生するとされていた世界。永遠の飢えと渇きに苦しむ)に落ちた餓鬼のために施しをして成仏を祈ることでした。
辻地蔵にお参りする時は、自分の願い事はさておき、「飢餓で苦しむ人がいなくなりますように」などと心を込めて祈ることをおすすめします。
霊場や墓地、事故の現場などに祀られているお地蔵様には冥福を祈る
幼くして亡くなった子ども(水子)や、不慮の事故で亡くなった人々の魂は、葬られた場所や、亡くなった場所から離れられないと言われています。
そのような魂が彷徨うことなく、1日も早い成仏を助けるためにお地蔵様が祀られます。
このようなお地蔵様にお参りする場合は、自分の願い事をお願いしてはいけません。手を合わせて、亡くなった方の冥福を祈りましょう。
また、お地蔵様の置かれた周辺は結界があるはずですので、くれぐれも不用意に踏み込んだり汚さないように注意しましょう。
まとめ
今回は地蔵菩薩真言を紹介させて貰いました。
よだれかけをつけた可愛らしい子供のようなお地蔵様のイメージとは裏腹に、母のような慈愛を持った、大きなパワーのある地蔵菩薩。
地蔵菩薩を信じて真言を唱えてみましょう。真言を唱える上で最も大切なのは強く願い、祈りを捧げる対象である神仏や対象に対し敬意を払う事です。
地蔵菩薩のご利益は金運や全体運アップなど多岐にわたりますので、是非真言を唱えながらお祈りしてみて下さいね。