【縁起が悪いものって何?】色や数字、方角や食べ物、花など縁起が悪いと言われている物一覧表!
こんにちは、管理人の凛です。
結婚式に言ってはいけない「割れる」「別れる」「終わる」などの忌み言葉を始め、日常生活の中で、「縁起が悪い」とされるものや言葉はいろいろありますね。
今回は、そのもの自体には少しも悪い性質はないものの、時と場合で皆に忌み嫌われてしまう「縁起が悪いもの」をご紹介します。
いざという時に顰蹙を買わずに済むだけでなく、暮らしに役立つ知恵になるかもしれませんよ。
「縁起が悪いもの」は不運不幸を連想させるもの
【色】
黒 | 黒猫、黒犬、カラス、黒いレースの帽子、黒いドレス、黒い手袋 |
---|---|
白 | 白百合、白菊、白装束 |
紫 | 紫色の花(お見舞いお祝いには避けた方が良い) |
青 | 青い花(お見舞いお祝いには避けた方が良い) |
【数字】
4 死 | 6 無 | 9 苦 | 11(英国) |
13(キリスト教) | 14重死 | 19 重苦 | 42 死に |
46 死無 | 49(死苦) | 111(英国) | 666(キリスト教) |
【物】
北枕 | 北東(鬼門) | 左前の着物 |
【出来事】
- 茶碗が自然に割れるとその持ち主に不幸がある
- 食事中に箸が折れると不幸が起こる
- 鏡が割れると不幸が起こる
- カラスが屋根で3回鳴くとその家に死人が出る
- 草履の鼻緒が切れると不吉なことが起こる
- 歯が折れると親が亡くなる
- 夜爪を切ると親の死に目に会えない
- 畳の縁を踏むのは不吉
- 夜口笛を吹く
- ご飯に箸を突き刺す
- ご飯をてんこ盛りにする
- 一膳飯
- 病人のお見舞いに鉢植えを贈る(特にシクラメン)
- 箸と箸で食べ物をやり取りする
- 友引の日に葬儀をする
- 婚礼に関する場での「割れる」「別れる」「終わる」「重ね重ね」「再び」などの忌み言葉
縁起が悪いものは多くの人にとって、そのTPOによって不運や不幸を連想させるものです。多くの人がそのような負の印象を持つと、確かに、悪い出来事を「引き寄せてしまう」力となり得ます。
そこで、結婚式などの重要な儀式では魔がささないように忌み言葉を決めて、それに代わるような言い換えをしてきたのが古くからの人間の知恵です。
縁起の悪い「色」は死を連想させる色
日本で縁起の悪い色と言えば黒。黒は死をイメージさせる色だからです。
喪服は古い時代から黒や鈍色(にびいろ)という濃い灰色を使用しました。出家したお坊さんが墨染の黒い衣を着るのは、「現実の世界で死んで、仏門に入った」という意味があります。
ですが、一方では白装束というのも死を示しています。昔は、死人には白装束を着せるのが一般的でした。
一般的に白と黒は死そのものや、死にまつわる儀式を連想させる色なので、縁起が悪いとされる場合が多いようです。
黒いから縁起が悪いもの
「黒は縁起が悪い色」という概念だけが一人歩きすると、黒いものは全て縁起が悪いと意味付けされる場合もあります。
例えば黒猫。「黒猫が道を横切るのを見たら縁起が悪い」というジンクスは聞いたことがある人も多い事でしょう。黒猫はかえって福を呼ぶ福猫という説もありますが、案外流布しているのは縁起が悪いという説です。
黒い犬もあまり良いイメージはありません。西洋では悪魔の使いとして登場したりします。最近でもうつ病を黒い犬に喩えて話題になった本もあります。カラスも色が黒く、不吉な鳥とされています。
黒いドレス、黒いレースのついた帽子、黒いレースの手袋これらは全て喪服、特に未亡人を連想させるので、縁起が良くないと感じる人も多いでしょう。プレゼントなどで注意したい色ですね。
白い色のものも縁起が良くないと思われる場合もある
白は花嫁さんの色としてお馴染みですが、先に述べたように、死に装束の色でもあり、縁起担ぎには気にしたい点もあります。
例えば、白百合、白菊などは葬儀を連想させます。お花のプレゼントとしては避けたい色ですね。
紫、青も注意したい色
紫は高貴な色、霊的にステージが高い色と言われますが、それも僧侶の衣の色をイメージさせますので葬儀と関連がある色です。葬儀の仏花に使われる色として、紫とともに青もお見舞いなどの花にはNGです。
縁起の悪い数字は日本では4、6、9
「4」は「死」、「6」は「無」、「9」は「苦」に通じるので日本では縁起の良くない数字とされます。
病院やホテル、アパートやマンションでは一桁が4と9になる場合は欠番とするケースが多いようです。
組み合わせで避けられるも数字も
「19」は「重苦」、「42」「96」も、「死に」「苦労」、「46」は「死無」とされて縁起が悪い数とされがちです。ですが、逆に葬儀屋さんなどが、これらの組み合わせで電話番号や車のナンバープレートを取るケースもあります。
外国由来の縁起の悪い数字
ホラー映画で有名になった「666」はヨハネの黙示録由来の不吉な数字です。また、キリスト教文化圏では、「13」も縁起が悪い数字。部屋番号などでは欠番にする場合が多いようです。
意外なのは、英国では11や111など1のゾロ目は「蛇の目」と言われて嫌がられるそうです。日本では喜ばれる数なだけに外国の人とお付き合いする場合は注意した方が良いかもしれません。
偶数は縁起が悪い
結婚式のご祝儀などで、20,000円や40,000円はお札の数が偶数だから良くない、30,000円か50,000円にした方が良いと言われますね。
お札が偶数だと、半分に分けることができるので、「別れる」に通じて縁起が悪いとされます。
北枕は縁起が悪い?方角に縁起を担ぐ場合も
亡くなった人を自宅で安置する場合、北枕にするのが習慣です。それで普段休む時に北枕で寝るのは「死人のようで縁起が悪い」とされています。
ですが、亡くなった人を北枕に安置するのはお釈迦様が亡くなられた時に北枕だったという言い伝えからきたものです。
本来は、お釈迦様にあやかって極楽に行けるように北枕にするようになったわけで、本当に縁起が悪いのかどうか疑わしいところです。
また、北東の方角は鬼門と言われ、家相を見る場合にその家の弱点として鑑定されるケースがあります。風水学による都市の建設でも、鬼門の方角には大きな寺社が置かれて、鬼門を守るように設計したとか。
方角とは違いますが、左右も時と場合によって縁起が悪い場合もあります。亡くなった人に着せる着物は左前といって、合わせ方を逆にします。
縁起が悪いとされる出来事や振る舞いの多くは葬儀などを連想させる
縁起の悪い色や数、方角の他に、いろいろな出来事や、振る舞いでも、縁起が悪いとたしなめられる場合がたくさんあります。
その多くは葬儀にまつわるしきたりや死をイメージさせるもので、死を引き寄せないように細心の注意を払っていた昔の人の知恵が偲ばれます。
しかし、その中には経験による知恵で、あらかじめアクシデントを予防する働きがある場合もあります。
縁起が悪い出来事の例とその理由
- 茶碗が自然に割れるとその持ち主に不幸がある:葬儀では亡くなった人の茶碗を割る習慣がありました。
- 食事中に箸が折れると不幸が起こる:故事で箸が折れた年に亡くなった殿様の話があります。そのせいで、箸は折れにくい柳材が良いとされます。
- 鏡が割れると不幸が起こる:亡くなった人の鏡は、布で覆ってその人の魂が鏡の中に入って、この世に留まらないようにする習慣がありました。魔性の力があると信じられていた鏡が割れることは非常に不吉なこととされました。
- カラスが屋根で3回鳴くとその家に死人が出る:カラスは不吉な鳥で、墓場に多く住んでいます。その連想で、死人のにおいを嗅ぎつけると言われていました。
- 草履の鼻緒が切れると不吉なことが起こる:現在では草履は履かないので、靴紐が切れる、ヒールが折れる、などに相当するでしょう。
- 歯が折れると親が亡くなる:歯の折れる夢を見る場合も同様と言われます。
縁起の悪い振る舞いの例とその理由
- 夜爪を切ると親の死に目に会えない:「世を詰める」という言葉を連想させ、短命と関係があります。親よりも早く死ぬ、ということがもしれません。
- 畳の縁を踏むのは不吉:構造上、床板が傷みやすくなるためでしょう。
- 夜口笛を吹く:口笛に応えて悪霊が来るとされました。
- ご飯に箸を突き刺す:仏壇にお供えするご飯を連想させるため
- ご飯をてんこ盛りにする:仏壇にお供えするご飯を連想させるため
- 一膳飯:ご飯のお代わりをしないこと。これも死人に備えるご飯はお代わりがないことから。
- 病人のお見舞いに鉢植えを贈る:「根つく」から「寝つく」を連想するため。
特にシクラメンは「死」「苦」をイメージさせる名前なので、お見舞いには避けたほうが良いでしょう。
- 箸と箸で食べ物をやり取りする:箸渡しは火葬後のお骨を箸と箸で渡す行為を思い出させるので縁起が悪いとされます。
- 友引の日に葬儀をする:亡くなった人が「友を引く」、あとを追うように誰かが亡くなるとして嫌がられます。
- 婚礼に関する場での「割れる」「別れる」「終わる」「重ね重ね」「再び」などの忌み言葉:忌み言葉によって魔が差すと言われます。
まとめ
縁起が悪いものは根拠のないものも多く、最近は気にしない人も多くなりました。ですが、特におめでたい席では縁起担ぎを気にかける人にも配慮したいものです。
縁起が悪いと言われていることは、「好事魔多し」と言われるように、幸運の絶好調の時ほど細心の注意を払って不運に付け入られないように振る舞うべし、という先人の知恵なのです。
縁起担ぎも、人々の負のイメージが現実化してしまうことを避けようとする切実な人間の願いなのだと感じます。