文殊菩薩真言(マントラ)のご利益や意味・唱え方【学業成就に効果絶大!】
こんにちは、管理人の凛です。
何か叶えたい事がある時は神頼みしたくなるものですが、神様の真実の言葉「真言(しんごん=マントラ)」を唱えれば、より強いご加護を受けやすくなります。
今回は学業成就に効果絶大のご加護を与えて下さる文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の真言について、そのご利益や意味、唱える際の注意点などを詳しくご紹介します。
「3人寄れば文殊の知恵」の文殊菩薩
まず、文殊菩薩についてご説明しましょう。
ことわざで「3人よれば文殊の知恵」とありますが、この文殊は文殊菩薩に由来しています。
釈迦が亡くなられた後、経典の編さんを行なった実在の人物がモデルと言われています。文殊珠利(もんじゅしゅり)の略称で、妙吉祥菩薩(みょうきっしょうぼさつ)と呼ばれる事も。
数多くいる菩薩の中で、「智慧(ちえ)」を司るのが文殊菩薩です。
現在は学力向上や合格祈願で参拝する人が多い
智慧とは仏教用語の1つで、悟りを開くための方法・真理を見極める力の事です。
本来はテストの点などで測れるものではないのですが、次第に一般的な知恵や知識の象徴として考えられるようになりました。そのため、学力向上や合格祈願のために文殊菩薩に参詣する人が多くなりました。
文殊菩薩は単に暗記するだけではなく、物事のあり方を正しく見極めて判断する力を持てるようにご加護が頂けます。
何でも物事を身につけるには、効果的に知識を得て、適度に実践するというバランスが重要です。
どちらかだけではなく、両方がバランス良く揃って初めて教えが身につく、それを文殊菩薩が助けて下さいます。また、あまり知られていませんが、安産や家屋を守るご利益もあります。
干支ごとにその人の運が良くなるよう守護して下さる「守り本尊」の一つでもあり、文殊菩薩は卯(うさぎ)年生まれの人の守り本尊です。
文殊菩薩の真言は「オン ア ラ ハ シャ ノウ(ナ)」
文殊菩薩の教えの意味がこもった真実の言葉である真言を唱えると、そのご加護がより強く頂けます。
分派によって若干異なりますが、
「オン ア ラ ハ シャ ノウ」(真言宗系)
「オン ア ラ ハ シャ ナ」(天台宗系)
になります。
最初の「オン」は神仏にすがる、帰依するという意味があります。
「菩提を求め衆生を捨てず、第一義に於いて諸法を修して自性あることなし」という意味で、もう少し分かり易い言葉で言うと、「悟りの智慧を求め、命ある全てのものを見捨てず、絶対の真理において様々な教えを学ぶ。本来的に不変なものはそれ以外にない」という事になります。
真言を唱える準備
まず、真言を唱える前にオススメしたい事があります。
- 入浴して、清潔な白い服に着替える
- 歯を磨くか、口をすすぐ
- 手を洗う(入浴できない場合)
- 経本を持っている場合は、手に持つか机の上に置く(床の上に直接置くのはNG)
真言を唱える時には、その効果を少しでも疑う気持ちが入ってしまうと呪の力が混じってしまいます。
雑念が入らないように、集中して唱えます。自分の口を通して文殊菩薩の教えを説法しているつもりで唱えるくらいの気持ちでいましょう。
ヘソの下あたりに丹田(たんでん)と呼ばれる箇所がありますが、そこを鍛えると念じる力も強くなると言われています。鍛えるのが難しくても、一心に、毎日継続して唱えると良いですよ。
真言を唱える回数でご利益が変わる
文殊菩薩の真言は、唱える回数でご利益が変わると言われています。
- 10万回 修行者の苦悩が取り除かれる
- 20万回 輪廻の重罪が減らされる
- 30万回 仏の境地が現れる
- 40万回 記憶堅持され忘れないようになる
- 50万回 この上ない菩提(ぼだい)が成就される
「文殊五十万遍」という言葉もありますが、本当に10万回以上も数えるのは本気で修業をする人くらいでしょう。
皆さんの場合は可能な限り一心に多く唱えられれば、大丈夫ですよ。
真言を唱えるには「三密」が効果的
三密(さんみつ)とは、
- 口で真言を唱える「口密」
- 手で印を結ぶ「身蜜」
- 心で仏を念じる「意蜜・心蜜」
を行い、仏のご加護を受け、一体となる事です。
以下の方法で印を結びながら一心に真言を唱える事で三密が成立し、より強いご加護を受けられます。
印の結び方
- 左右の手を必ず右手を手前に組む
- 中指を立てて伸ばし、指先を曲げてピッタリとつける
- 両手の親指を並べて立てる
願いが叶ったらお礼参りも忘れずに
神仏に祈願し、それが叶ったらマナーとしてお礼参りをしましょう。
都心周辺では、深川不動堂や世田谷観音、源空寺(上野)、文殊寺(熊谷市)などがオススメです。
関西では、京都府天橋立にある智恩寺や奈良県桜井市の安倍文殊院、山形県の亀岡文殊(大聖寺)の日本三文殊がオススメです。
智恩寺は日本三景の1つ、天橋立近くにあり、安倍文殊院は日本最大で国宝指定の本尊があります。亀岡文殊は戦国武将・直江兼続が歌会を開いた場所としても知られています。
また、高知県の竹林寺の本尊は現存する最古の文殊菩薩像。竹林寺のある五台山は中国にある文殊菩薩の聖地・五台山が名前の由来となっています。
どちらも多くの学業成就を祈願する人が参拝しています。
文殊菩薩についてもっと詳しく
文殊菩薩について簡単なご紹介はしましたが、更に詳しくご紹介しましょう。
文殊菩薩の姿は?
文殊菩薩の特徴は次のとおりです。
- 獅子の上に乗っている(獅子の上に蓮華座があり、その上に座っている事も)
- 右手に宝剣(知恵の象徴)を持っている
- 左手に経典(智慧)や蓮華(悟り)を持っている
- 多面多臂(ためんたひ)ではない
- 顔が幼い
- 髪型は宝髻(ほうけい)
- 服装や装飾品がきらびやか
文殊菩薩の智慧は子どものように清浄なものであり、百獣の王である獅子を従えるほど強く、間違った考えを剣で論破し、正しい教えを経典で導くとされています。
また、実在人物がモデルとされているので、阿修羅像や千手観音のように顔や腕が多く(多面多臂)ありません。
髪型の髻(もとどり)の数には意味がある
髪の毛を結ってまとめる髪型・宝髻は菩薩の特徴ですが、この髻の数には意味があります。
- 1つ 「増益」で徳や利益が増し、商売繁盛などをもたらす
- 5つ 「敬愛」で良縁・平和をもたらす
- 6つ 「調伏」で悪いことを取り除く
- 8つ 「息災」で災いを消し、平和をもたらす
菩薩の特徴としてもう1つは、服装や装飾品がきらびやかな事です。首にネックレスのようなアクセサリーを付けています。
釈迦三尊の1つであり、相方は普賢菩薩
仏像を安置する形式の1つに釈迦三尊があります。釈迦が中央で左右の脇侍には獅子に乗る文殊菩薩と象に乗る普賢菩薩(ふげんぼさつ)が置かれます。
普賢菩薩は修行の象徴とされています。釈迦のように悟りを開くためには、智慧と修行の2つが必要です。
「知行一致(ちぎょういっち)」と言って、頭で考えるだけでも、修行で肉体や精神を鍛えるだけでも悟りは開けず、バランス良く身につける必要があると考えられています。
文殊菩薩のエピソード
般若経典では釈迦に代わって般若の「空(くう)」について説いたり、維摩経(ゆいまきょう)では、問答で誰も敵わないとされていた維摩居士(ゆいまこじ)と対等に問答を交えることが出来た、と記されています。
また、坐禅のときの「棒」は文殊菩薩の手の代わりというエピソードもあります。
坐禅と聞くと、後ろから僧侶が棒で肩をビシッとするイメージが強いですが、あの棒は警策(けいさく・きょうさく)と呼ばれ、修行者の集中力を高める為に文殊菩薩が与えて下さるものなのです。
そのため、「打つ」や「叩く」という言葉は使わず、「与える」「頂く」という表現が使われ、合掌で始まり合掌で終わります。
まとめ
真言は自分の想いや願いがきっと叶う、成就させるという強い気持ちがあればあるほど効果が増します。学業成就を成し遂げたい方は全身全霊を以って文殊菩薩を信じ。真言を唱えてみましょう。文殊菩薩のことを詳しく知りその真言を正しく唱えれば、物事のあり方を正しく見極め、判断する力を与えられます。文殊菩薩真言は受験や各種資格試験など様々な学業成就に効果は絶大ですので、是非試してみて下さいね。