【簡単】自己愛性パーソナリティ障害診断チェックシート！

こんにちは、管理人の凛です。

今回は自己愛性パーソナリティ障害をテーマにお話したいと思います。

厳密には自己愛性パーソナリティ障害かどうかは、専門的な知識を持った医師の診断が必要です。しかし、簡易的に自分が自己愛性パーソナリティ障害かどうかを確認して、心の健康状態をチェックするのは有効です。

自己愛性パーソナリティ障害だと思われる時は、これを機会に医師の診断を受ける事も可能ですし、いつも以上に心の状態をポジティブに保つ努力も行えます。まずは、自己愛性パーソナリティ障害の診断チェックを行い、心の健康状態を確認してみましょう。

自己愛性パーソナリティ障害の簡易診断チェック

自己愛性パーソナリティ障害の診断は、10個ある確認項目のうち、幾つ当てはまるかを数える事で行えます。簡易診断を行い、該当する項目の説明を読むと、意味や心の状態が分かるようになりますよ。

次のチェックリストの内、該当すると思われるものが5つ以上あると、自己愛性パーソナリティ障害である可能性があります。まずは深く考えずに、該当する項目がいくつあるか確認してみて下さい。

• 自分には、まだ世の中の人に知られていない能力や美点がある筈だ
• 大金持ちになる、または、理想的な恋人と結ばれると心から信じている
• 自分には他の人とは違う、特別な才能があると思う
• 他人からの称賛が何より嬉しく感じ、批判に対しては心底腹が立つ
• 子供の頃、多少の我が儘でも、親に望み通りにしてもらっていた方だ
• 自分の思い通りにする為なら、人を利用したり言い包めるのは簡単だと思う
• 自己中心的で他人に対する思いやりに欠けると指摘された事がある
• 知人の幸せな姿や成功した姿を見ると、「何であんな奴が？」と思ってしまう
• 傲慢であるとかプライドが高いと人に言われた事がある

5つ以上あった場合でも、不安になる必要はありません。それぞれのチェック項目にどんな意味があるのかを紹介します。

「自分には、まだ世の中の人に知られていない能力や美点がある筈だ」

自分が人よりも優れた能力がある筈だ、という思い込みは、自己愛性パーソナリティ障害がある人の際立った特徴です。

このように考えてしまう背景には、「今の自分ではダメだ」という自己否定の考えがあります。自分を否定する考えは、無意識で非常に苦しみますので、その苦しみを逃れる為に「現状が間違っている！」と思いたくなるのです。

もし、人の悪口を言う事が多かったり、見下した態度を取る事に心当たりがあるなら、心の状態はかなり危険なレベルです。運動や散歩等を習慣にして、ストレスを溜め込まない生活を意識しましょう。

「大金持ちになる、または、理想的な恋人と結ばれると心から信じている」

自分の未来について、成功して大金持ちになったり、理想的な恋人と結ばれると信じるのは悪い事ではありません。ただし、他人が成功したり幸せなったりするのを許さないと考える場合は、自己愛性パーソナリティ障害の可能性も否定出来ません。

自己愛性パーソナリティ障害は、自分が優れていて、特別で偉大な存在であると思い込む点に特徴があります。この思い込みがあると、自分だけが成功して幸せになり、他の人を見下す関係性でなければ許せないのです。

自分も他人も幸せになって構わない、と思えれば心配する必要は無いでしょう。

「自分には他の人とは違う、特別な才能があると思う」

自分には、先天的に備わっている、他人よりも優れた能力があるという思い込みがあるのは、自己愛性パーソナリティ障害の人の特徴です。自分と他人を比べて、自分が優れている筈だ、優れていなければならないと考えてしまいます。

ただし、時間を掛けて何かに打ち込み、揺るぎない自信を身に付けている場合は問題ありません。何の根拠も実績もないのに、他人と同じなんて許せない、という発想をするのが自己愛性パーソナリティ障害の人の特徴です。ありのままの自分を許せないので、他人と同じ評価では絶対に満足出来ないのです。

「他人からの称賛が何より嬉しく感じ、批判に対しては心底腹が立つ」

考え方がネガティブになっている程、感情の振れ幅が大きくなる、という特徴があります。自己愛性パーソナリティ障害の人は、ありのままの自分を「許せない」「愛せない」とネガティブに捉えているので、感情の振れ幅も大きいのです。

他人からの称賛は誰でも嬉しいものですが、自己愛性パーソナリティ障害の人は常に褒められたいと思っているので、褒められる為の言動をしてしまいます。大袈裟な話で自慢をしたり、高級ブランドで身を固めていたりしています。逆に、自分に対して批判的な人に対しては、徹底的に攻撃し、陰口も多くなります。

「子供の頃、多少の我が儘でも、親に望み通りにしてもらっていた方だ」

幼少期の我が儘が認められていた、という経験は、自分の存在の捉え方に多少なりとも影響を与えます。親が自分の我が儘を認めていた場合、「自分は、他人よりも尊重されるべき人間なんだ」と思い込んでしまう事があるのです。

ただし、我が儘が許されていただけでは自己愛性パーソナリティ障害だとは言えません。自分の我が儘を聞いて貰える環境でない事に不満があり、もっと自分が尊重されるべきだ、という怒りの感情があるかどうかが判断基準になります。

「自分の思い通りにする為なら、人を利用したり言い包めるのは簡単だと思う」

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分の能力について過大評価をし、またされるべきだと考えている点に特徴があります。

少し見抜くのが難しいですが、「人を利用するのは簡単だ」とか「簡単に言い包められる」という考えも同じです。自分の能力が高く、自分以外の人が劣っていると思い込んでいるので、見下したような考えになるのです。

実際に人を利用しようとし出すと、成功体験を重ねる事で更に酷い自己愛性パーソナリティ障害に進んでいくのが特徴です。

「自己中心的で他人に対する思いやりに欠けると指摘された事がある」

自己愛性パーソナリティ障害の方は、本人も自覚していませんが、自己否定の考えに非常に苦しんでいます。苦しんでいるからこそ「もっと尊重されるべきだ」とか、「自分は特別な存在だ」と思おうとしているのです。

人は、苦しみながら他人を思いやるという器用な事は出来ません。他の精神的な問題を抱えている人も同じですが、他人を思いやる余裕が無く、自己中心的になっているのが特徴です。

逆に、人の幸せを願いながら自己否定の考えに苦しむ事もありません。心当たりがある方は、「人の幸せを願う」という事を意識してみましょう。

「知人の幸せな姿や成功した姿を見ると、『何であんな奴が？』と思ってしまう」

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分だけが特別な存在で他の人とは別だという思い込みがあるので、他人が成功したり幸せになったりする事を極端に嫌っています。誰かが成功すれば、「自分は特別な存在だ」という根拠のない思い込みが崩れ、自己肯定感の低い自分の正体を見る事になるからです。

スピリチュアルの世界では、人の幸せを喜べず妬む心に支配されていると、全てを失うと考えられています。必ず不幸になると言われていますので、心当たりがある方は、必ず何らかの対処をしておきましょう。

「傲慢であるとかプライドが高いと人に言われた事がある」

自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分だけが選ばれた人間で優れているという思い込みを持っています。この考えを前提にして現実の世界を見ていますので、他人から見ると非常に傲慢だと思われるのです。

また、他人からの批判等に対する反応も非常に大きいので、プライドが高いように見える事もあります。実際は自分の正体を見るのが怖いだけですが、過剰に反応する所がプライドの高さだと捉えられるのでしょう。この特徴だけでは、自己愛性パーソナリティ障害の診断は出来ませんので、他のチェック項目と合わせて判断しましょう。

セオドア･ミロンによる自己愛性パーソナリティ障害の5つのタイプ

セオドア･ミロンは、パーソナリティ障害の研究で有名なアメリカの心理学者です。セオドア･ミロンによると、自己愛性パーソナリティ障害には5つのタイプがあるそうです。1つずつ特徴を説明しますので、該当するかどうかを確認してみて下さい。

人を平気で欺く詐欺師タイプ

セオドア･ミロンによると、自己愛性パーソナリティ障害には、節操のないペテン師のような性質が見られる事があるそうです。このタイプの人には良心というものが無く、平気で人を欺いたり物のように扱います。その人の言葉をじっと観察していると、人を軽蔑して小馬鹿にしているのに気付きます。

この性質は、人に対して不遜な態度を取る事で、相手の評価を落とそうという隠れた意図があります。自己否定の自分の考えに苦しんでいるので、人の悪口を言ったり粗末な扱いをしたりする事で優位に立てたと思いたいのです。

この性質は、自己愛性パーソナリティ障害でもとくに症状の酷い人に現れます。身近な人でこのタイプの人が居たら、出来る限り関わらない方が良いでしょう。

性的な誘惑をしてくる人たらしタイプ

このタイプの自己愛性パーソナリティ障害の人は、人に注目されたいという考えが強い人です。常に人が自分をどう見ているかが気になり、良く思われようという下心があります。

このタイプの人は、異性に対して思わせぶりな言動をし、関心を持って貰おうとしています。特徴としては、病的だと思える程の嘘吐きで、人を思い通りに操るのが得意です。ただし、他人を見下しているので本当の意味での信頼関係を築く事が出来ません。

欲望のままに行動してしまう事もありますが、決して幸せそうには見えません。症状が酷くなってくると、気味悪がっている相手に対してまで思わせぶりな態度を取るので、周囲の人からドン引きされる事も多いです。

欠点を認めず回避的な行動を取る代償的ナルシストタイプ

自己肯定感が低く無意識レベルで苦しんでいるというのは他のタイプと同様ですが、代償的ナルシストと言われる自己愛性パーソナリティ障害のタイプは対処の仕方に特徴があります。例えば、100点満点で自分が20点だと思い、悩んでいるとします。通常なら30点、40点になる努力をして点数を上げていきますが、代償的ナルシストの人は、「私は100点満点だ！」という妄想を抱いて乗り越えようとするのです。

このタイプの自己愛性パーソナリティ障害の人は、目標を決める際、異常な程ハイレベルな目標にしてしまいます。例えば、現在の年収が300万円だったとしても、年始の抱負で「目標年収3億円！」等と本気で言うのです。しかし実現させるために必要なステップをコツコツと踏んでいく訳ではありません。借金をしてまで「必ず年収1億円！」といった怪しげな高額なセミナーに投資しやすいのも、このタイプの人が多いです。

常に優越感を覚える関係性を築こうとするエリートタイプ

このタイプの自己愛性パーソナリティ障害の人は、エリート主義的ナルシストと呼ばれています。所謂マウンティングをして、他人よりも自分が優位だと思える関係性を築こうとするので、人から嫌われている特徴があります。

過去の業績の自慢が多いですが、その殆んどは水増しされた実績か根拠の無いデタラメです。また、エリート主義的という表現を使っていますが、プライドの高さから人に質問や相談等が出来ませんので、周囲の人からは取り柄がない人だと思われています。完璧主義で完璧な自分でなければ許せないと考えているのに、全然完璧ではない自分に苦しんでいるのがこのタイプの人です。

自分は全知全能の神という妄想で自尊心の低さを克服しているタイプ

幼少期に虐待を受けた経験があるような人は、このタイプの自己愛性パーソナリティ障害になる事があります。

このタイプの人の特徴は、自己否定の考えに苦しむあまり現実逃避と言える程の妄想をする所にあります。「自分はダメなんだ」という考えで苦しいので、「私は全知全能の神である！」という妄想を抱いて、そのイメージを演じて生きているのです。

一見すると症状が重いように感じますが、自己否定の考えを取り除けばスピリチュアル的には優等生の考え方をしています。自分を否定しつつ妄想を抱くから問題になるので、自己否定を止めて妄想をすれば夢が叶う自分に変わる事も可能でしょう。

自己愛性パーソナリティ障害だと思われる時の3つの対処法

「もしかしたら、私も自己愛性パーソナリティ障害かも？」という時は、次の3つの対処法を試して下さい。心の問題は早めに対処するのが基本なので、放置するのだけは絶対に止めましょう。

無理をせずに精神科医に診断してもらう

精神科医の診断を受ける事には抵抗があるかもしれませんが、早めに診てもらうのが一番の解決策です。薬漬けにされて一生通院しないといけなくなるのでは、と思うかもしれませんが、最初に「薬はまだ飲みたくありません」と伝えれば良いのです。

どうしても薬の処方が必要な状況なら、医師としてきちんと説明をしてくれる筈です。大丈夫そうだと判断されれば、薬を使わない方法で治療方針が決められるでしょう。

大切なのは、今の自分の心の状態をしっかりと把握して悪化させないように気を付ける事です。その為に専門医の意見を聞く、というのは症状改善に向けた最初の一歩として適切でしょう。

ジョギング等の有酸素運動を習慣にする

自己愛性パーソナリティ障害は、それだけの症状である事は少なく、鬱等の他の症状も見られる事が多くなります。

鬱等も患い心が苦しい時は、ジョギング等の運動をするのが非常に効果的です。幸せを感じる神経伝達物質も分泌されるようになり、睡眠の質も上がります。自覚症状がない自己愛性パーソナリティ障害だったとしても、運動中にネガティブな思考を停止させられるので、効果を感じられる筈です。

ジョギング等の運動は、週2～3回、合計2時間が目安と言われています。運動を習慣に出来て体力まで付くと自信も付きますので、ありのままの自分を認めるきっかけになるでしょう。

お酒やタバコ等身体に悪い習慣を止める

メンタルに問題がある時の飲酒は、症状を悪化させたり、改善を遅らせたりする原因となります。精神科医によっては、お酒を止めない限り精神疾患が治る事はないと断言している人もいます。

お酒を止める効果は、治療の効果の為だけではありません。悪い習慣を断つ事で自分に自信が付きます。お腹の調子も良くなりますので、美容の効果も少なからず見込める筈です。

喫煙の習慣がある方は、禁煙でも良いでしょう。何かひとつでも良いので悪い習慣を止めれば、その行動を切っ掛けに人生が上向く事もあります。人生を変える為に新しい事を始めるのは難しいですが、何かひとつ、悪い習慣を見付けて止めるのも非常にオススメです。

まとめ

自己愛性パーソナリティ障害の自己診断は、一喜一憂する為に用意したものではありません。自分の心の状態を客観的に評価して、更に幸せな心の状態になる為のきっかけとして捉えて下さい。

また、自分が自己愛性パーソナリティ障害だと思われる場合は、出来る早めに対処しましょう。今は苦しさを何も感じないとしても、症状が酷くなると、心の苦しさに悩まされるからです。

また、自分以外の人で自己愛性パーソナリティ障害と思われる人が居ても、相手を尊重した態度で接する事が大切です。心の問題で苦しんでいるだけですので、相手を見下したり馬鹿にしたりする事だけは絶対に止めましょう。