自己愛性パーソナリティ障害は治らないと言われる5つの理由を解説!
こんにちは、管理人の凛です。
今回は、自己愛性パーソナリティ障害が治るかどうかをテーマにお話したいと思います。
自己愛性パーソナリティ障害は、ネット上では、「治らない」と断定する情報も多くあります。しかし、実際には治る人もいるのです。宗教的な祈りで絶対に治らないと言われていた病気か治るケースもあります。
この記事では、自己愛性パーソナリティ障害が治りにくい理由を考察すると共に、改善に役立つと思われるアプローチをご紹介したいと思います。
自己愛性パーソナリティ障害が治りにくい5つの理由
自己愛性パーソナリティ障害が治りにくい、治らないと言われるのには、理由があります。それぞれの理由の背景を考えていきましょう。治る可能性もないわけではありません。
本人が自己愛性パーソナリティ障害である事を認めない
治らないと言われる理由の多くは、本人が精神的に問題がある事を認めないからです。
自己愛性パーソナリティ障害は、これまで「人格障害」という言い方がされていました。本人の年齢が上がるに連れて、人格障害である事を認めるのは、自分が差別を受ける原因になるかもしれないと考えがちです。その為、家族に医療機関での診断を勧められても、診断の結果を見るのが怖いので「大丈夫だ、病気ではない」と言って診療を拒否してしまいます。
このような状態が何年も続くと、周囲に居る人間の立場で考えると「何年も同じ状態だ」「治っていない」という事になり、自己愛性パーソナリティ障害が治らないという考えてしまうのです。
精神的な疾患については、自己愛性パーソナリティ障害だけでなく、生活に支障を来たすまで医療機関の受診を拒否されるのが殆んどです。本人は、Web上の情報で自己診断をしているかもしれませんが、「自己愛性パーソナリティ障害が治らない」という情報が多いので、あえて医療機関の診断を受けない、というケースもあると思います。
思い込みを変えるのには時間がかかる
自己愛性パーソナリティ障害の原因には、「ありのままの自分を愛せない」という考えに苦しみ、「自分は偉大な存在である」という思い込みを持つ事で苦しさを乗り越えようとしているところにあります。健全な心の状態であれば、そのままの自分を受け入れ、愛する事が出来ます。
シンプルに考えると、「自分を愛せない」という思い込みから「自分を愛している」という健全な心に変われば、自己愛性パーソナリティ障害の問題は消えて無くなります。自分が偉大な存在だという思い込みを持つ必要が無くなるからです。
しかし、例えば、過去に溺れた記憶がある人が持っている「水は怖い」という考えを「水は怖くない」に変えるのは、それなりに時間がかかる事が分かります。同じように、自分を愛せないと固く思い込んでいる人が「自分を愛します」という考えに変わるのには、それなりに時間がかかりますし、根気強く自分を受け入れるという事をしていかないといけないのです。
思い込みを変えるのは辛抱強さが必要なため、途中で諦めてしまう人が多いです。自己愛性パーソナリティ障害が治らない、治りづらいと言われるのは、このような背景があるからでもあります。
本人に治そうという気が無い
自己愛性パーソナリティ障害である本人に「治療を受けても治らない」という思い込みがあると、その信念に縛られてしまう事があります。目標達成や願望実現でもそうですが、わずかであったとしても「出来る可能性がある!」と思えないと、そもそも行動に結びつかないのです。
このケースの自己愛性パーソナリティ障害の人は、自分を愛せない事に加えて「パーソナリティ障害が治らない」という思い込みに固く縛られています。この思い込みがある患者は、「治る可能性がある」という前提を受け入れ、出来る事をやってみようという気になる必要があります。
そのうえで、完璧ではない自分を受け入れ、愛する事が出来れば、自己愛性パーソナリティ障害の問題を乗り越えていける希望が持てます。
このタイプの人は、「治らない」という思い込みを乗り越える必要があるので、健全な心の状態に至るまでの道のりが長いと言えます。しかし、そうだからと言って心の健康が回復しないわけではありません。自分の力を信じて諦めない粘り強さが必要でしょう。
全快を目指す治療ではないため
専門家は、自己愛性パーソナリティ障害について「元通りには治りません」という言い方をすることもあります。一般の人が聞くと、「症状が残るという事か」「やっぱり治らないのか」と思ってしまいます。
これは、自己愛性パーソナリティ障害になる前と全く同じ状態に戻る事はないと言っているだけで、心の健康を取り戻すのが不可能だという意味ではありません。そこを勘違いしないように気を付けましょう。
あえて言うならば、歯科医による虫歯治療に似ています。虫歯がある部分をドリルで削り、詰め物をするという流れで直す場合は、元には戻らないが歯の状態が回復します。同じように心のケアをすれば、自己愛性パーソナリティ障害を克服出来ますが、問題を抱える前と同じ状態に戻るわけではないのです。
自己愛性パーソナリティ障害を治療するケースでは、多少の症状が残ってしまう事もあるようですが、最後まで諦めなければ、心の状態が次第に軽くなっていくと考えられます。
先天的な要因の場合もある
先天的に人格が原因で自己愛性パーソナリティ障害になっている場合は、そもそも治る治らないの概念は当てはまりません。
もともと備わっている人格を、健康的な生活が送れる状態に変える事になります。治療というよりは心を変えていくイメージです。
先天的と聞くともう変えようがないと思い込んでしまう人もいますが、人には新しい考え方を受け入れる力があります。生まれてしばらくしてから「自分を愛さない」と思ってしまうか、生まれつき「自分を愛さない」という考えなのか、という違いがあるだけです。生まれつきかどうかに関わらず、自分を愛して受け入れてあげれば、自己愛性パーソナリティ障害の問題は無くなるのです。
自己愛性パーソナリティ障害の治療では、思い込みが妨げになる事があります。一度、自己愛性パーソナリティ障害についての先入観を取り払い、ポジティブに考えてみても良いでしょう。
自己愛性パーソナリティ障害に治る可能性がある4つの理由
自己愛性パーソナリティ障害は、実際に回復している人もいます。必ず治るとは誰にも言えませんが、心の問題は、捉え方、在り方、考え方の問題なので、治らないと決めつける事もできません。
それでは、自己愛性パーソナリティ障害が治る可能性があると考えられる4つの理由をご紹介いたします。
難病や不治の病は主観的なものともいえる
難病や不治の病という言葉がありますが、この言葉を大きく捉えてしまうと、自分に不利な信念を持つきっかけになります。
例えば、「難病」と言ってしまうと、治すのが困難というイメージついてしまいます。「不治の病」も同じように治せないイメージがついてしまいます。言葉には思わぬ力が宿るため注意が必要です。
どんな難病や不治の病と言われる病気でも、「奇跡的に治った!」という事例は必ずあります。治った事例があるのなら、治るまでの道のりが長い事はありますが、「治らない」という事にはならないのです。
自己愛性パーソナリティ障害についても、回復した事例はあります。あなたが自分に都合の良い解釈を受け入れるか、不利となる考えを受け入れるのかは自由です。ポジティブな考えで粘り強く取り組めば、自己愛性パーソナリティ障害も克服出来る道が開けます。
座禅による精神疾患の治療もある
江戸中期の臨済宗の僧侶に、白隠慧鶴(はくいん えかく)という方がいます。白隠慧鶴は、悟りを開いた大天才の僧侶として非常に有名な方です。健康やお金、人間関係のトラブル等があった際、庶民の相談に対するアドバイスを行っていました。
白隠慧鶴は、精神的な病(神経衰弱)については、「私が紹介する方法で座禅を習慣的に行いなさい」と言っていたそうです。そして、「どんな精神的な病でも、2週間もあれば回復する、回復しなければ私の首を差し出す」と言っていたそうです。
つまり、白隠慧鶴が現在生きていたとしたら、「自己愛性パーソナリティ障害も座禅で回復する。回復しなければ、命を差し出そう」と言うのではないでしょうか。
実際には、白隠慧鶴の命を頂いても困りますが、大天才の僧侶が自信をもって治ると言ってくれています。その言葉を信じて、自分に出来そうな事に取り組めば、道が開かれる事もあると思います。
スピリチュアルでは病気は考え方次第
スピリチュアルの世界では、病気というものは、考え(信念)の間違いが体に現れたものとされています。
例えば、両親や学校の教師等、目上の立場の人に腹を立てていると、頭痛持ちになると言われています。人間関係全般に問題を抱えている方は腰を痛め、頑張り過ぎる人、頑固な人は癌になる、というように考えと病気に相関関係があると考えます。
自己愛性パーソナリティ障害が「どんな考えの間違えと関係あるか?」は、こちらで説明してきたとおりです。
スピリチュアルの見地からは、自分を許さない、愛さないという考えに間違いがあり、ありのまま自分を受け入れて、愛しなさいという目に見えない存在のメッセージとも考えられます。
人間が言葉を発した際、大脳でイメージとして捉えられて、少しずつ信念が形成されていくそうです。「初めに言葉ありき」と言われるように、まずは、自分を否定する言葉を言っていないか注意し、否定的な事を言わない様にする事から始めるのが良いでしょう。
医療や科学の発達で問題が解決する事もある
医療や科学の発達で自己愛性パーソナリティ障害の問題の克服が容易になる事もあります。
例えば、一昔前までは、視力が低下してしまうと、もう治る事は無いと考えられていました。しかし、現在では、外科的な治療を行う事で視力の回復が出来るようになっています。もちろん、年齢的な制約はありますが、医療関係者の尽力により、今後、年齢を問わず視力の回復が出来るようになる事もあるでしょう。
その他にも、昔であれば治療薬がなく諦めるしかなかった病気も、医療の進歩により、投薬だけで治るようになったり、一般的な手術で治ったりと、変化してきています。それどころか、薬もジェネリックで安く手に入るなど、治療費の負担も軽くなる事もあるのです。
自己愛性パーソナリティ障害についても、研究が更に進んでいけば、何らかの治療法の確率で、一般的な治療で治ってしまうようになるかもしれません。
スピリチュアル的に自己愛性パーソナリティ障害を改善する3つの方法
最後に心の健康に役立つ、スピリチュアル的に自己愛性パーソナリティ障害を改善する方法についてご紹介したいと思います。
3つの方法をご紹介しますが、どれも強力な効果があります。是非、取り組んでみて下さい。
言葉を徹底的にポジティブに変換して自信をつけよう
スピリチュアルの世界では、否定的な言葉が否定的な現実を創り出すと考えられています。キリスト教では、「初めに言葉ありき。言葉は神と共にありき。言葉は神であった」という教えがあるように、言葉は神そのものであると考えられています。
つまり、良い言葉を選ぶようにすれば、心の状態も、訪れる未来の現実もポジティブになるという事です。自分の発する言葉を肯定的なものにし、更に、頭の中で無意識のうちに思い浮かぶ言葉も肯定的な言葉に変換するようにします。
例えば、ボーっとしている時に「私はなんて駄目な人間なんだろう」と思ったら、「そんなことはない」と声に出して言い、「私は愛される価値がある」「私は自分を愛している」と言い直すようにします。これを習慣としてしまえば、自信がどんどんついてきます。人間の脳は、言葉の主語を理解しませんので、自分自身にポジティブな言葉を投げ掛けているのと同じだからです。
運動をして幸福を感じられる神経伝達物質を受け取ろう
スピリチュアルの世界では、精神と身体は結びついていると考えられています。
科学的にも、ジョギングや筋トレ等の運動をすると、幸福を感じられる神経伝達物質が分泌されるようになります。
例えば、ドーパミンは脳内麻薬ともいわれるもので、快感や陶酔感が味わえます。ノルアドレナリン、セロトニンと共に気分や感情の安定させる効果があり、やる気を出す作用もあります。また、ノルアドレナリンは、頭を良くする神経伝達物質と言われます。脳の活動量を上げる効果があり、しっかりとした判断が出来るようになります。
他にも、幸せを感じるセロトニンが分泌されるようになります。周囲を見回してみても、運動を習慣にしていて、精神的な問題を抱える人は、あまりいないと思いませんか。精神的な問題である自己愛性パーソナリティ障害を克服したいなら、運動を習慣にしてみても良いでしょう。
白隠慧鶴(はくいん えかく)の座禅法で克服できるイメージを育てる
白隠慧鶴の座禅のやり方は、ナンソの法と言われるものです。ナンソというのは、ヒツジやヤギのミルクを煮詰めたもので、現代でいうバターの様な食品です。白隠慧鶴が活躍した当時は、ナンソがいわゆる万能薬として市販されていましたが、庶民が手に入れられるものではなく、非常に高級な薬だったのです。
庶民が病気や経済苦、人間関係のトラブル等で苦しんでいるのを白隠慧鶴が見て、考案された座禅法がナンソの法です。
やり方は簡単です。リラックス出来る姿勢で目を閉じ、頭頂部から少し上に万能薬のナンソがあるところをイメージします。その後、光をイメージして温まり、ナンソが次第に溶けて、頭上から全身を循環するところをイメージするだけです。この際、自己愛性パーソナリティ障害が治った状況をイメージして、「これで良くなるんだ」と思いながらやると効果があります。
座禅そのものに心を落ち着ける作用もあります。リラックス効果を期待して取り組むのでも良いと思います。
まとめ
自己愛性パーソナリティ障害を治そうと考えるなら、必ず治ると信じて何かを始めてみて下さい。
ご紹介した方法のどれかでも良いですし、これが効きそうだ、と思える方法を紙に書き出して、全てをやるのでも効果があると思います。
ポイントは、自己愛性パーソナリティ障害の問題に対して、主体的に取り組み、行動量を増やす事です。自分が被害者だという意識を持ったり、生まれ育った家庭環境を恨んでも意味がありません。ポジティブな未来を信じて粘り強く取り組みましょう。